なぜ研修で成果がでないのか?
物をつくれば売れた右肩上がりの成長時代は終焉をむかえ、世の中は物が売れない時代へと突入しました。 この流れは医療や介護業界においても例外ではありません。
医療費削減による診療報酬の見直しや深刻な医師不足などで、多くの医療機関・施設は経営難に陥っています。 そうした流れの中で、「職員の育成」「能力開発」にかける費用も厳しい状況にあります。
現在の風潮として(民間企業でも同様)、教育費を投資しただけの「成果や効果」、
いわゆる ROI が重視されています。
※ROI (return on investment)
その結果、短期的に「成果」がでる研修が求められています。
しかし、ここに一つの落とし穴があるのです。
短期の教育研修で「成果」を過剰に期待するあまり、受講者に過度の行動変化を求めてしまうのです。
その結果、 受講者は一時的には「行動変化」を起こすことはできますが、本質的な変化には至らず、 元の状態に戻ってしまうのです。
この考え方をわかっている経営者の方でも、いつの間にか落とし穴にはまっていた・・・
という話もよく聞きます。
そもそも、院長や事務長、施設長の号令で教育研修を行うこと自体が、現代にあわなくなってきているのです。
ポイント
- 現在の教育研修の風潮は、教育費を投資しただけの「成果や効果」、いわゆるROIを重視している。
- ROIを過度に意識しすぎると、受講者に過度の成果を要求することになり、本質的な変化に至らないケースもある。
- 今後の教育研修は、経営層主体ではなく、現場が得たいと考える成果を研修課題にした方がよい。
- 教育機関、研修機関とはコラボレーションすることでより大きな効果が期待できる。